にしもの筆記帳

永藤呉服店店主 筆記帳かわりにつかってます。

ルールを守る者はルールに守られる

  • 着物にまつわるルールは守るべき

まずは、普段着はなにを着てもいい。
アナタが部屋で着物を着る時、街へ買い物に行く時などは好きに着たらいいんです。裸じゃなけりゃ。

しかし、礼装とお茶など習い事は必ずルールを守るべきです。
固いことをいうかもしれませんが、礼装を必要とされる場所、状況というのは個人的な事情よりその場にある規則を絶対に遵守するべきだからです。ホストがありそのホストが設定したルールに従うのが当然です。そこら辺はスポーツと同じです。サッカーでキーパー以外手を使わないのと同じ、野球で相手選手を殴ったらいけないのと同じ。その場で守るべきルールだから守って下さい。

  • ルールは誰が作る

これが一番問題です。
漠然と全国統一ルールがありそれを皆が守っていると思いがちですが、実は礼装が必要とされている状況と言うのは、その状況を作り出している一種のゲームマスターがいます。本当はその人がその場のルールを設定しないといけない訳です。

例えば結婚式。
新郎新婦とその両親がホスト(もてなす側)でこの式のゲームマスターな訳です。
だから出席者は何を着て行くべきなのかを聞けばいいんです。

中には洋風コンセプトで結婚式をするので完全和装NGと指定する方もいらっしゃいます。
ホストがそう設定しているので、それに従い無理やり和装で出席する事は控えた方がいいです。

ただし、そこら辺の事が非常に分かりにくくなっているのが、世の常なんですけどね。
ホスト側も良く分からないから一応それっぽい【全国和装統一ルール(笑)】を引っ張りだしてそれを参考にするわけです。
(まぁこの【全国和装統一ルール(笑)】にも色々問題はあるわけですけど・・・)

  • ルールを守る人はルールに守られる

どうであれ、ゲームマスター側のルールに従っていればルール範囲内での事は「失礼、無礼」にならないという事になります。

日本人の悪い癖で暗黙の了解という事が多いですが、分からない事があれば分かる人に聞いたらいいんです。コミュニケーション不足を棚に上げてあーでないこーでないと考えている暇があればホスト側に「○○な格好で行こうと思っているけどいい?」と聞いてみたらどうでしょうか?

※これ以外にも【地方ルール、家柄ルール】などローカルルールが自然と設定してある事があるので、やはり主催側にちゃんと確認した方が後々面倒が起こりにくいですね。